課題を具体化し 実践に繋げることで業績が向上
株式会社サンエクステリア
代表取締役
鈴木 誠二郎

神奈川県横須賀市で土工事や外構工事を手掛けている、サンエクステリア。原因が不明確な売上や利益の停滞が続き、組織コンサルティング会社を導入するも効果に繋がらずにいた。そんな時にたまたま知った識学に明快さを感じて導入。以前からの課題感の具体化やルール化による実践に繋げ、売上の12%増をもたらしている。
原因不明で業績が伸び悩む
御社には、2023年12月に識学をご導入頂きました。
それまでにどういった課題がおありだったのでしょうか。
代表取締役 鈴木 誠二郎様(以下、鈴木様):3年ほど業績が伸び悩んでいたのです。原因はコロナだけではないだろうと感じていましたが、ではどこに問題があるのかは不明確で、糸口が見つからない感じがしていました。
そこで、ある組織コンサルティング会社に相談してみたのです。それまで人事評価制度を設けていなかったのですが、それによって従業員のモチベーションが高まらないことに問題があるのではないかと評価制度を導入することにしました。
しかしながら、評価軸が「課題に取り組んでいるか」といった定性的な指標で運用が難しく、従業員が理解できなかったのです。したがって、解決策とはならず失敗に終わりました。
そんな時に識学を知ったわけですね。
鈴木様:たまたま、タクシーで識学のCMを見て、初めて知りました。その後、安藤社長の『リーダーの仮面』のネット広告か何かを見て気になり、書店で手に取ってみました。そこで、タクシー広告で見た識学はこれだったのかと再認識したのです。
『リーダーの仮面』を一読して、ルールや仕組みで運営する点が非常にわかりやすいと感じました。その後、『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』と続編が出ればすべて読み、確信を深めました。こうした考え方を導入しようと識学に資料請求すると、程なく識学のコンサルタントから連絡が来て、説明を受けて導入を決めました。
導入の決め手となったのは、どういったことでしたか。
鈴木様:鈴木様:明快さです。以前のコンサルティング会社は“モチベーション”を取り上げていましたが、モチベーションは同じ人でも気分やコンディションで変わり、ましてや人によってモチベーションが高まる要因は違うという曖昧なものです。
それに対して識学が重視しているのは、“ルール”や“仕組み”という、人によって変わるものではなく誰にとっても明確なものです。これならわかりやすいと感じたことが大きかったですね。そこで、識学一択で導入を決めました。
“人治”から“法治”に変えて明確に
導入プロセスはどういったものでしたか。
鈴木様:全体会議で識学の導入をざっくりと説明し、まずは2024年の1月から3か月ほど私がマスタートレーニングを受けました。本で概ね理解していた内容でしたが、曖昧な部分や理解不足があり、それをしっかり学ぶことができたと思います。その後、3名の部長のトレーニングを行いました。
実は、その部長らの受け止め方が一番心配で拒否反応を示されることを懸念していたのですが、逆の結果でした。一番反発するだろうと思っていた部長が、一番前向きに取り組んでくれたのです。ほかの2名も前向きでしたが、私の人を見る目が未熟だったということでしょう。
部長の皆さんの業績に対する問題意識があったからでしょうか。
鈴木様:そう思います。現状に対してまずいと思っていても、自分ではどうすればいいかわからなかったし、社長からも明確な指示がなく忸怩たる思いをしていたと思います。そういう状況にあったからこそ、もやもやを感じて私に反発する言動もあったということでしょう。
しかしながら、基本的に全員怠けるようなタイプではありませんし、現状を改善したいという意思があったということです。そのことを再認識しました。
識学の導入後、どういった施策を講じていかれたのですか。
鈴木様:ゴミの処理からトラブル対応まで、課題が出るたびに事細かくその対応をルール化していきました。
ゴミ処理に関しては、それまでオフィス内にゴミを放置する者がいて、常識に任せることができないとルール化したものです。トラブル対応も、それまでは属人的に行うことも多かったので、会社としての対応をルール化しました。“人治”から“法治”に変えたということです。
どういった効用がありますか。
鈴木様:状況に対して誰が何をすればいいかが明確になり、曖昧な部分がなくなって放置されることがなくなりました。基本的に全員が気持ちよく仕事ができるようになったと思います。
社員からの反発はありませんでしたか。
鈴木様:あります。「細かいルールが多過ぎる」と文句を言う社員がいましたが、朝礼で「いい加減にやっているからルールが増えるのだ。ルールは自分たちを守るためにある。人として当たり前のことをきちんとやってくれれば、ルールをつくる必要はない。自分で自分の首を絞めないよう、意識を変えてほしい」と指摘しました。
なお、識学を導入してからそれを理由に退職した者は一人もいませんし、識学に特に反発している者もいないと受け止めています。
「自分の仕事の成果が数値化される」効用
業績面にはどういった影響がありますか。
鈴木様:識学を導入する以前から収益向上策としていくつか考えていたことがありました。
まず、見積もり価格を安くする傾向を改めることと、工事ごとの利益率をきちんと見て、特に赤字になるような案件は請けないようにするということです。そこで、過去の現場ごとに材料費や工賃などを算出し、どこに問題があるかを掘り起こしてみました。そういった分析を基に、しっかり利益が出せる見積もりを出すという方針を決めたのです。
識学を導入するまで、そういった考えはあったものの、雑事に紛れてなかなか実践できずにいました。識学の導入後、コンサルタントに相談したところ、経営者として必ず行うべき施策に掲げ、実行できるようになりました。その結果、2024年度の売り上げは12%アップできる見通しです。
逆に、失注はありませんか。
鈴木様:ありますが、想定の範囲内です。苦情を言われるお客様もいますが、「高くてもサンエクステリアに出せば間違いなくいい仕事をしてくれる」と思っていただけることを目指します。
社員の仕事に対する意識も変わりますね。
鈴木様:識学で、案件ごとに個人の業績も数値化しました。いい成績を出した社員は自信を持ち始めていますし、良くない時は自分でその原因を考えて報告するようになりました。
「自分の仕事の成果が数値化される」ということの効果は非常に大きいと思います。スポーツ選手がいい結果を求めて努力するのと同様、やはり目標を明確にすることが重要だと再認識しています。
今後の課題はなんでしょうか。
鈴木様:2025年3月の昇給までに、業績の数値をどのように給料に反映させるかという評価・給与体系をつくらなければなりません。識学コンサルタントの協力を得て作成したいと思っています。
最後に、同様に組織マネジメントに悩む読者に
メッセージをお願いいたします。
鈴木様:自分で問題点を把握し改善していける経営者には識学はさほど必要ではないかもしれませんが、私のように「やらなくちゃ」と思っていてもなかなかできずにいる経営者にとって、識学は強く背中を押してくれる存在だと思います。
また、識学は経営者が漠然と考えているビジョンを明確な形に落とし込んでくれます。とにかく、組織運営が明確になるのは、識学の大きな効用だと思います。
会社名 | 株式会社サンエクステリア |
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所在地 | 神奈川県横須賀市太田和1-6-9 |
代表者名 | 代表取締役 鈴木 誠二郎 |
事業内容 | 外構工事、設計、造園、土木工事、不動産 |
企業サイト | https://www.sunex.jp/ |