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売上を5年で3倍に、経験のなさを識学で補完

株式会社エムシス

代表取締役

瀧川 真雄

宮城県仙台市で「焼きとん」を主力として、4業態16店舗を展開しているエムシス。いよいよ東京への進出も果たし、全国に300店舗展開を目指している成長企業だ。そうした目標に向け、組織マネジメント経験のなかった瀧川社長は、軸となるノウハウを得るべく識学を導入。幹部社員や店長の役割と責任を明確にし、働きやすい風土を実現させている。その結果、業績は識学導入後5年間で3倍増と好調をキープ。そうした識学導入のプロセスと効用について、瀧川社長に聞いた。

マネジメント経験のなさが規模拡大の課題に

御社の事業内容と特色についてお教えください。

代表取締役 瀧川 真雄様(以下、瀧川様):当社は、仙台市内で主力の『焼きとん大国』や『元祖仙台ひとくち餃子 あずま』といった居酒屋のほか、ラーメン店を経営しています。

『焼きとん大国』の特色としては、市内の一等地にこだわり、あえて10~15坪という狭い店構えにして店舗スタッフとお客様との距離感を近くする店舗戦略を打ち出していることです。つまり“接近戦”で勝負していると言えますが、これでお客様との親密感を醸成してリピーターになっていただくことを狙っています。

また、メニューは奇をてらうことなく日常的に食べて頂けるオーソドックスなものをご用意し、週3回でも来店いただけるよう工夫しています。

人材戦略も工夫されていますね。

瀧川様:店舗スタッフのサービス力が大きな生命線の店ですから、人材の確保と定着、意欲的に働ける風土づくりに力を入れています。

具体的には、飲食店の二大コストである原材料費と人件費の調整です。一般的に原材料費は30%が上限と言われていますが、当社は25%に設定し、それが可能な業態としています。焼きとんの原材料であるモツは安価ですし、餃子も自分でつくれば非常に低コストで済みます。

そうして押さえた分のコストを人件費に回しています。当社は2021年に「初任給30万円」を打ち出しました。また、「月8日の公休」も打ち出しています。いずれも業界ではトップレベルと言え、応募者を増やし定着率を高めることに成功しています。業界では人手不足が顕著ですが、当社はおかげさまで人材に困る状況にはありません。

このようにして定着率が高まると、「同じ店にはいつも同じ顔がいる」という状況になり、常連のお客様を増やすことに繋がるわけです。当社の固定客率は70%ほどと、これも高いと言えるでしょう。

そんな御社が2019年4月に識学を導入いただいた経緯をお話しください。

瀧川様:私は大学4年になって飲食業での独立を決めたのですが、東京での学生時代に大手飲食店チェーンでアルバイトし、卒業後は仙台に帰って飲食業に入り、修業を始めます。最初は2つの居酒屋を運営する会社でしたが、個人事業の延長のような感じでした。2社目も同様な会社で、併せて5年ほど現場を経験し27歳で当社を設立したのです。

そういった経歴で始めたので、6店舗まで広げた2019年の当時、個人的に不安を覚えたわけです。当時は200店舗を目指していましたが、「これからもっと店を増やしていくのに、組織づくりのしっかりした考え方を持っておく必要があるのではないか」といった心配です。

当時、私は各店長を超えて店舗スタッフのところまで下りて話を聞いたりしていたので、何となく「これで200店舗を運営するのは難しい」といった思いもあったと思います。そこで、組織づくりのコンサルティングサービスを探し始めました。

概要説明で導入を即決

その中で識学と出会われたわけですね。

瀧川様:最初は別の、人事評価制度を基軸とするコンサルティング会社に依頼しました。600万円を先行投資して評価制度を導入したのですが、2か月もしないうちに現場から大クレームを受けてしまったのです。その会社の評価制度は評価者によってバラつきが出てしまうようなプロセスを重視するもので、現場が混乱してしまったからです。
これではダメだと次を探し、識学の広告に目を止めました。「識学」という社名が印象的だったこともありますが、早速調べ、Youtubeの紹介動画を見て興味を持ちました。そこで、問い合わせしてコンサルタントの方に来社してもらい、概要を説明してもらったのです。

導入を即決しました。これは素晴らしいと感じたからです。特に「一つ飛ばしの禁止」はインパクトを感じました。それまで真逆のことをしていて、それが将来への不安と結びついていたからだと思います。

実際にマスタートレーニングを受けて、いかがでしたか。

瀧川様:私は高校時代に野球の強豪校で真剣に甲子園を目指して練習にまみれていたのですが、講師の方が「社長は監督、従業員は選手と同じ」と言われて深く納得したのです。選手はバッターボックスで監督のサインに首を振ったり無視したりすることはあり得ませんが、その理由はそのチームがそのチームなりに勝つためであって、会社経営と全く同じだと理解できたからです。

ナンバーツーである専務にもトレーニングを受けてもらいましたが、私と全く同様に納得してくれました。経営のツートップが揃って識学に深く腹落ちできたことが、全社に浸透させることができた大きな要因であったと思っています。

その後、識学をどのように浸透させたのでしょうか。

瀧川様:当社の組織は、経営陣の下にスーパーバイザー(SV)、その下に店長というマネジメント体制を敷いています。そこで、SVと店長の全員に識学の「浸透パック」を導入し、識学の考え方を学んでもらいました。それとともに、各階層に売上や集客などのKPIを設定、人事評価制度も導入し週報で管理しています。識学の基本的な導入スタイルではないでしょうか。

識学導入のハレーションは起こりませんでしたか。

瀧川様:位置ずれを起こしていた従業員が数名いてマネジメントに困っていたのですが、1年以内に全員が辞めていきました。一方、新人の採用においては、当初から識学の考え方を説明し納得して入社してもらっています。カラカラに乾いたスポンジ状態に識学を注いでいるので、浸透度はバツグンだと思います(笑)。したがって、識学的考え方の風土に純化されてきていると見ています。

働きやすい環境づくりを実現

識学の導入効果はどのような形で出ているでしょうか。

瀧川様:まず、私が経営に専念できるようになって判断ミスが減りましたね。そして、管理職や店舗スタッフの役割と責任が明確になり、働きやすくなったと思います。店舗スタッフには「生ビールは2分以内に提供しているか」といったサービス品質に直結するKPIを設定しているので、接客レベルも維持向上できていると思います。

結果、2019年の6店舗から5年で16店舗まで、売上も4億円弱から11億円強までそれぞれ3倍に増えました。

しかしながら、中間目標である2030年までに100店舗というペースには遅れています。仙台に固めて出店するという戦略を取ってきたため、なかなか出店立地が出てこないことが要因です。

今後のビジョンと、さらなる識学の実践についてお聞かせください。

瀧川様:最近、200店舗から300店舗へと目標店舗数をアップさせました。その一つの突破口として、東京で焼きとん店を2店舗経営する企業を買収し、2024年8月から事業を引き継ぎます。

この買収に先立ち、2021年秋に識学のM&Aトレーニングを受講しました。結果的によき買収を実現できたと思っています。

これから店舗が50店、100店と増えていくに従い、経営層の目が届かなくなると思います。したがって、識学の実行度をますます高めなければならないでしょう。末端の店舗スタッフ一人ひとりの「姿勢のルール」の徹底など、取り組むべきことはたくさんあると思っています。

最後に、読者である経営者の方々にアドバイスをお願いします。

瀧川様:私は、自分が不得意なこと、できないことはその道のプロから学ぶことにしています。独自に試行錯誤するよりはるかに速く結果に繋げることができるからです。識学はまさにそうで、おかげで組織マネジメントの基軸にすることができました。こうした効用は非常に大きいと思っています。

会社名 株式会社エムシス
所在地 〒980-0803 宮城県仙台市青葉区国分町3-6-11アーク仙台ビル5F
代表者名 代表取締役 瀧川 真雄
事業内容 飲食店の経営
企業サイト https://m-sysinc.jp/